読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

KOBA's Classroom ~from the Warm Heart of Africa~

アフリカのマラウィ共和国で活動する、青年海外協力隊 理科教育隊員の活動記録 

Koba’s Classroom vol.10 ~アフリカの子供たちの未来を変える(かもしれない)、ドリル学習メソッド「こばや式」とは?~

マラウィに来て9ヶ月が経とうとしています。

時間が過ぎるのが早く感じるのは、四季がないからでしょうか?

最近はマラウィが体に馴染んできて、こっちの生活が当たり前になってきました。自然いっぱい、すれ違う人はみんな挨拶してくれるこの国は、まさにThe Warm Heart of Africa。すごくいい国です。

僕の任期も残り1年になりつつあるので、遊びに来たい方はそろそろ連絡くださいね笑 

 

 

2学期も終わりに近づき、テスト週間に入りました。

マラウィのテスト週間は1日2科目、2週間に渡って行われます。

自分のテストが実施されない時は先生たちもやることがないので、学校に顔を出さなくなってきます(いつもいなかったりしますが)

人の少なくなった職員室に入ると、ああ今学期も終わりだなあと感じます

 

今こうしてブログを書いている隣で、 化学の回答用紙ちゃん100人分が採点を待っている。明後日には生物の回答用紙ちゃん100人分も遊びに来てくれるので、しばらく机とにらめっこの予定です。

 

そうもいっている間に停電(現在18:40)。

キャンパス内にある生徒の寮から悲鳴が聞こえる。

これで明日のテストはぶっつけ本番だね。ペパニ(=sorry in チェワ語)

 

 

さて今回は、

アフリカの子供たちの未来を変える(かもしれない)、ドリル学習メソッド「こばや式」とは ということで2学期の後半から実施した活動の全貌を書こうと思います。

 

 

マラウィの学校で教えていてものすごく気になるのが、生徒たちの計算能力の低さです。

 

どれくらい低いかというと、これは以前にもブログに載せましたが以下の表の通りです(9月入学当初)

 

 

f:id:brave-nobles:20161230175003j:plain

Q1~4に見られる普通の計算でも正答率が7〜8割、少数や分数になってくると正答率はもっと下がります。ちなみに、この生徒たちは日本でいう中学3年生です。

 

 

これの何が問題かというと、少数や分数の理解がないと化学でいうmol計算や濃度計算が理解できないだけでなく、数学の理解にも影響が出てると予想されます。

 

 

 

なぜこのように計算ができないのか

 

僕が思うに、反復練習をしてこなかったからだと思います。

マラウィでは、長期休暇に宿題が出ることはありません。宿題を出そうにも、問題集を配布するお金がないでしょうし(そもそも教科書も生徒は持ってないですし)、先生たちも宿題のチェックなんてしたがらないと思います。日本の小学校時代に見られるあの山のような計算演習は、基礎計算能力向上には必要だったのだと思います。自転車に乗れるようになるのも、バスケットボールのフリースローも、何回も同じことを繰り返して体に定着させないといけないわけで、それと同じなんだと思います。

 

 

というわけで、プリント配布もお金がなくてできないこの国で、なんとかドリル学習(反復練習)を実現できないかと思い、開発されたのが「こばや式」です

 

 

 

生徒たちは

 

1、掲示されている例題で、今週のTaskの予習をする

2、 「こばや式」の時間に現れるこばやん先生が黒板に書く10問の問題に回答し提出。回答用紙は自分のノートの切れ端。

3、10問全問正解でcertificationを獲得。

4、次のTaskに備える

 

といった流れで学習します。

 

Taskは全部で6つです。

生徒たちが苦手としている少数分数、それと数字にx10, x100, x0.1をして小数点を動かす問題に絞り込みました

 

Task1:小数点の移動

Task2:少数の足し算、引き算

Task3:少数の掛け算、割り算

Task4: 分数の足し算、引き算

Task5: 分数の掛け算、割り算

Task6:少数と分数が混ざった計算

 

 1週間で1つのTaskをこなしていくので、1サイクル6週間

Task6が終わったら、Task1に戻って2サイクル目といった感じで繰り返していきます

 

 

もう少し詳しく説明をしていきます

 

1、掲示されている例題で、今週のTaskの予習をする

 

各Taskの例題プリントはこのようになっていて

f:id:brave-nobles:20170329122000j:plain

 

 

これが、図書館の掲示板(というか窓)に

f:id:brave-nobles:20170329122220j:plain

 

このように掲示しておきます。

生徒たちは好きな時間にここに来て、問題を写して勉強をしています。(その写真を撮りそびれてしまった!)

 

 

 

2、 「こばや式」の時間に現れるこばやん先生が黒板に書く10問の問題に回答し提出。

 

例題の基づいた10問の問題に回答します。

 

 

6つのTaskに関連した問題の回答率がこちら(こばや式実施前2月)

f:id:brave-nobles:20170329130503j:plain

 

一枚にまとめようとするとどうしても見づらくなってしまってすいません、、

 

この結果を校長に持っていき現状を報告

 

「みんな小学校で習っているはずなのに!」と校長びっくり(校長は生物の先生ですし、これくらいの問題は簡単に感じるのだと思います)

 

「僕がなんとかするからコマをください」とお願いし

生徒たちの金曜日の空きコマを「こばや式」の時間としてもらいました

 

生徒たちの反応はというと

「イェーイ!!」2割、「えええぇぇぇぇ」5割くらいでしょうか

 

そりゃ、自分たちがくつろいでいた時間に苦手な計算を訓練されるのだから、「えええぇぇぇぇ」でしょうね笑 特に、計算が嫌いな女子生徒は嫌がってますね笑 まあ、無視してやりますけど

 

有名私立校の副理事長さんが

「教育は強制させていい方向に持って行けたなら、それは成功である」

と僕に教えてくれました

 

例えば、「ボランティアなんて偽善だ!(どっかできいた言葉ですね)」といっている生徒に、半強制的にボランティアをやらせる。それによって、その生徒がボランティアの素晴らしさに気づくことができれば、成功なんだそうです。

 

この「こばや式」で基礎計算力が付き、理解できる単元が増える、それによって将来の可能性が広がると繋がってくれたら、最高だと思います。いまは、ただそれを信じて

 

 

3、10問全問正解でcertificationを獲得。

 

提出された回答用紙は、こばやん先生によって採点され、見事全問正解するとcertificationを獲得できます。

 

Task1のcertificationはこちら

f:id:brave-nobles:20170329122302j:plain

 

寿司です。

 

同時に日本文化も広めてやろうという魂胆です。

 

こんな紙切れ、、と思うかもですが

生徒たちは「Shusiiiiiiiiiiiii!!!!!!!!!!!!!!!!」と欲しがります

ただの紙も、魔法をかければ生徒の欲しがるcertificationに早変わり

 

 

他にはTaskごとに、富士山、侍、桜など

 

このcertificationはこのようにA48枚刷りになっているので経済的です。

f:id:brave-nobles:20170329122711j:plain

ちなみにこのキャラクターはこないだ学校に遊びに来てくれたた友達の町のゆるキャラです(京都久御山町)。生徒たちはいまでもネギーマンを覚えています。

f:id:brave-nobles:20161028072529j:plain

ネギーマンの世界一周ブログはこちら!

http://negi-man.hatenablog.com

 

 

 

そして6つのTask全てに合格すると

f:id:brave-nobles:20170329122149j:plain

賞状が授与されます

 

 

 

この賞状は、全校集会で校長から直々に渡してもらえることになっています。

 

ちなみに、このこばや式協会、もちろん現在の会員は僕だけなので、僕が会長、会員募集中、笑  

 

 

現在Task3まで終わり、合格率はTask1が14%、Task2が33%、Task3が12%。3つ全てを合格した生徒は0人となかなか生徒たちもてこずっているようですが、3学期も継続しておこなって少しでも計算ができるようになってくれればと思います。

 

 

そして、自分が「できない」と思っていたものが「できる!」ようになる体験を通して、自信をつけてもらえたらと思います。(まあ、こっちの子達は根拠のない自信に溢れてるので、むしろ努力しないと「できない」と気づくのかもしれませんが笑)

 

 

 

かのウォルトディズニーが言いました

楽しんで学べる「教育」よりも、気づいたら学んでいるよな「娯楽」を与えたい

この言葉は、ディズニー好きの友人 智くんが言っていたように、ディズニーには教育的要素が含まれていることを示唆していると共に、読み返すたびに痛いところを突かれたような感覚になります 

 

「教育」は「娯楽」ではないと考えるのが一般的かと思いますが 

結局、「教育」は「娯楽」に勝てないのか

 

 

授業や学校の活動を全て「娯楽」に近づけるのも違うのかと思いますが

どこかこの言葉を頭に入れておくことは必要なのかと思います。

 

 

 

 

次回は、2学期の反省と3学期の抱負か

もしくは、現在始めようとしている広島の私立校との交流事業に関して書ければと思います。広島で英語の先生をしている大学時代の仲間が持ちかけてくれたこの企画。

現在、日本からの手紙を待ち中!!はやく届かないかな〜

 

 

それではまた!