KOBA's Classroom ~from the Warm Heart of Africa~

アフリカのマラウィ共和国で活動する、青年海外協力隊 理科教育隊員の活動記録 

KOBA’s classroom vol.17 〜2年目の活動計画〜

新学期が始まって3週間目に入りました。

 

生徒が初日に全然いなくても

授業中、学費を払ってない生徒が校長によって呼ばれ、教室に生徒が5人しかいなくなっても

もう驚かない。

マラウィ1年3ヶ月目、慣れたものです。

 

 

イラつく事もありますが、生徒と関わって1日が終わると「ああ、いい日だったな」と思えるのが幸せです。

去年から受け持ってる生徒は懐いてくれているようで(表現に語弊があるかもしれませんが)、ニコニコ寄ってきて、話して笑って、将来の話なんかもして、もう残り9ヶ月で会えなくなるかと思うと寂しいものです。

新入生には、まだこのJapaneseは何者だと警戒されています。そういえば、今の2年生も最初こんなだったなと、今だから分かります。そう思うと、今の2年生とはかなり一緒に遊んでたなぁと感じます。

 

 

温存してきた日本食も消費モードに入った今日この頃。

今回は、残り9か月の活動計画をまとめようと思います。

最後のテーマは「技術移転」

僕が帰ってからも、僕の活動の名残がそこにあるような活動ができればと思います。

 

1、サイエンスクラブの継続

去年Patron(リーダー的な立ち位置)で同僚3人と立ち上げたサイエンスクラブ。毎週の活動も活発にでき、所属生徒は約100人の規模。水力発電所とマラウィ大学にもStudy Tripに行きました。

 

僕が帰ってでも継続される事を考えれば、やはり日本人が介入しすぎるのは良くない。という事で、立ち上げは協力しましたが、ここからは主導権は同僚のマラウィアンに渡す。渡せなければ潰す。このスタンスで Science departmentのMTGに臨みました。

 

「パトロンをマラウィアンの先生に渡したい」、そう告げた後は案の定、あいつがいい、俺はダメだの責任のなすり付け合いが始まる。

 

 

 

しばらくして

 

 

 

「俺やってもいいよ」

 

 

 

なんと!!

やってもいい人いた!!

去年から確かにやりたそうな顔はしていた、若手教師カンディオ先生!!

 

ということで、 第一関門だったパトロンの引き継ぎはすでに完了。

今回僕は副パトロンという形で関わる事に。

去年は校長の指示通り一部の理系教員で運営したら他から文句が上がった事もあり、カンディオ先生と相談して今回は理系教師総戦力でサイエンスクラブを運営していく事に。(果たしてどうなるか、笑)

 

カンディオ先生、やるって言った事やってないよ?笑

って事も既にあったり、先行き見えないですが、まあなんとかなるでしょう!僕が帰ってからも続くクラブになりますように!

 

 

2、クラスター校巡回とクラスターINSET(in-service treading:教員研修)の習慣化

 

マラウィでは、地域ごとに学校群(クラスター)があり、協力し合う事が一応政府の方から求められてるそうなのですが(実験器具の貸し借りとか)

 

ごく一部のクラスターを除いて活発に機能しているところはないのではないかと思います。

 

うちのクラスターはといえば、

去年のクラスターINSETはゼロ!!

器具の貸し借りナシ!!

 

と見事、不活発に甘んじております。

 

うちの学校がリーダー校、つまりうちの校長がクラスターのリーダーなのですが

ちょっとシャイなところがあり(そんなこと理由にならないんですが)、なかなか(というか全く)クラスター巡回をしてる様子はない。僕が知らないだけ、、?

 

まあ何にせよ、

去年のクラスターINSETはゼロ!!

なので、今年はやります(やらせます)

 

目指せ学期に1回!!そして、僕が帰ってからも習慣化する事!!

 

ということで、僕は架け橋になるべく毎週木金曜日は、せっせと自転車を漕ぎクラスター校に巡回を始めました。 

 

同時にクラスター校の相談役にもなれたらと思います。

道具を借りたい側も、自分らがどの実験器具があってないのか分からないまま貸してくれと言ってきたので

 

とりあえずこのクソ散らかった実験室兼図書室をなんとかしてくれと

 

先週、指示を飛ばしたのでした笑

(今週点検、さあ、綺麗になっているのか、、)

 

 

注:うちの校長も、クソ散らかった実験室兼図書室を持つ学校の校長も教頭も、めちゃいい人で大好きですよ笑

 

 

INSETに意味はあるのか。

できるなら、先に教科書直したほうがいいのは確か。間違った事勉強してる事になってしまうから。

それでも、マラウィの教育を良くするために 自分たちで勉強し合う習慣をもっておく事は、少しでも知識の向上した教員をうむだろうし、もしかしたら教科書を直しにかかる人もでてくるかもしれない。

そんな事を思いながら、INSETの立ち上げをやっていきたいところです。

 

3、こばや式の改良、基礎計算トレーニングのモジュール化

基礎計算、特に少数分数、なんとかしたい。

今日早速baselineのデータを集めにかかったのですが

 

やっぱり

 

新1年生(日本の中3)

 

 

0.6x10 =

 

ANS) 0.6

 

 

なんでやねん笑 10倍やろ笑

 

 

って生徒が続出。

 

別に彼らが全部悪いわけでもないし、どこに責任があるかもわからないけど

 

この状態で微分積分とか、絶対理解できないのは確か なんとかしてあげたい この数学力じゃ産業発展とか、ないだろうし

 

電卓に計算を依存してる彼らは(もちろん僕の授業では電卓なんぞ使わせません)、おそらく何年たっても分数少数を理解できてないのではないか、、?

という仮説も考えていて

 

そこもデータとって、

改良版こばや式でもって、計算能力が改善されたデータも出せて

一本論文にまとめられたら、それなりに波及性も狙えるかな

 

 

 

 

以上三本柱。残りの期間にやりたい事。

 

 

他にも、

教育大学でのワークショップを計画中の理数科分科会活動があったり

 

世界中で活動している協力隊の受け持ってる生徒たちを歌で繋げちゃおうっていう素敵なプロジェクトに参加してたり(13カ国でやりますよ!すごい!)

 

もちろん受け持ってる1、2年生のChemistryの授業があるし

 

 

あっという間の9か月になるのだろうなあ

 

 

マラウィに新鮮味を感じなくなって

なんとなく時間の流れがゆっくり感じる時もある

 

 

走れない時は歩きながら、協力隊生活 完走しようと思います!!