KOBA's Classroom ~from the Warm Heart of Africa~

アフリカのマラウィ共和国で活動する、青年海外協力隊 理科教育隊員の活動記録 

KOBA’s classroom vol.20 ~口論上等、嫌われ役に回る2年目。意見衝突を起こすのが国際協力なんじゃないかっていう話。~

 

「キラッと光る奴を見つけて、そいつに徹底的に問いかける。これでいいのかって。全部自分でやってはいけない。」

 

 

協力隊としてマラウィに赴任して間もない頃、JICA専門家その道30年の親分が言っていた言葉。

 

その頃は腑に落ちない言葉だったけど、今はストンと落ちる言葉。

 

キラッと光る奴、、、か。

 

 

サイエンスクラブの運営を同僚に任せ、補佐に回った2年目。

 

リーダーとして手を挙げた同僚の狙いはおそらく

前任の方から推薦され、僕がサポートしていた別の同僚が日本への奨学金を得て留学にいったのを受けて、小林と仲良くしとけば俺も日本に行けるかも!といった甘い考えだったでしょう、現にこっそり打診されたし。

 

まあ、モチベーションはなんでもいいんですけど、

日本に行きたいんだったら僕もそのつもりであなたにぶち当たっていきますよ

 

 

「なんで月曜朝の会議にこないのさ?毎週の情報交換は大事でしょ?」

同僚「I will change, don't worry」

その言葉を受けて4週連続彼は職員会議に来ない

 

 

サイエンスクラブの掲示物を作って彼に渡す、

その日のうちに掲示すればいいものを放っておいて数週間。

「これじゃサイエンスクラブの先生も予定わかんないでしょ?」

同僚「I’ll do that!」

はよやってくれ

 

「リーダーなんやし、毎回のサイエンスクラブには顔を出した方がいいよ」

先週はなんとか来た。今日は来てない、それどころか、僕一人しか先生いない。

終わって職員室にいってみると、その同僚、茹でトウモロコシ食っとる。

いやいやいや、それ食う時間あるんやったら1分でも来れたやろ

 

口出しの多い僕に、今日は彼も反抗的

この際なので、僕も反発し言いたいことを全部言う

 

同僚「やっぱり俺はリーダーはできない」

「じゃあ代わりはあなた探してや?」

同僚「それはいけない、ミーティングでみんなで決めるんだ」

「ほんならそのミーティング設定してや?」

同僚「それは教科主任の仕事だ!」

 

でたよ得意の責任転嫁。

 

日本だと君に責任があるんだけど?

ここはマラウィだ!

だったら別にそれでもいいけど、あなたは日本でやっていけないよ?

No problem!!

いいんかい。

 

 

キラッと光る奴、、か。

 

 

残る頼みは教科主任かな。

それでもダメなら、生徒には本当申し訳ないけど、サイエンスクラブ消滅を待つしかないか。

 

 

ここはマラウィ、百も承知。

彼らも彼らの言い分があって、それはこの国で十分な理由になる事も承知の上。

でも、全部が全部、そこのシキタリに合わせてたら何の変化もないわけで。

何の変化もなければこの国は変わらないわけで。

 

マラウィに来た当初多少持ってたこの国を変えたいみたいな、そういう考えはもうなくて。

この国の未来を考えるのは、この国の人であるべきだし、究極のところ

この国の人がなんとかしないといけない事だと思う。

別に変えたくないんやったらそれでもいいし。

正直、僕が心配しすぎる事でもないと思う。

 

 

それでも僕の仕事は、この国の人に、この国をどうしたか問いかけ続ける事なんじゃないかと思う。偉そうだけど。

 

 

サイエンスクラブこのままだと潰れるけどそれでいいの?

理科室散らかってるけど、これでいいの?

電卓使わせてて本当にいいの?正負の簡単な計算も、分数少数の計算も、高校2年生で全然できてないですけど?

 

嫌われたいわけじゃ全然ないけど

良い所はおおげさに褒めながら、

口うるさくこれからもチクチク言って行こうと思います。

1年目で作った信頼関係がどれだけ持ちこたえてくれるか、、見ものです。

 

 

 

「一人は弱い。一人は迷う。それでも、世界を変えてきたのは、いつの時代もたった一人の強い思いだ。」ってのが今年(去年?)の協力隊のCMで流れたそうですが。

 

 

別に死ぬほど辛くも迷ってもないし、世界が変わるかなんて分かんないけど

 

一人っていうのは、的を得てる表現なのかなと思う。

 

学校に一人の日本人の僕。ほかみんな黒人。

価値観はものすごく違う。

一人がどこまでできるか。

協力隊の面白さだと思います。

 

 

残り、7ヶ月半!!