KOBA’s Classroom vol.14 〜サイエンスクラブの生徒40人を連れて、日帰り修学旅行(Study Trip)に行ってきました!! 〜
サイエンスクラブの生徒40人を連れて、日帰りで、水力発電所とマラウィ大学に行ってきました!!
↑水力発電所にて ヘルメットをかぶれて生徒はご機嫌
今回のStudy Tripは協力隊としての現地の先生たちへの関わり方を考えさせられた、非常に有意義な1日でした。
始まりは全学期にサイエンスクラブを立ち上げた頃でした。
校長から「遠出して工場見学に生徒を連れて行って欲しいんだ!」とすごく熱を込めて言われました。
オーガナイザーの3人のマラウィアンの先生もものすごく盛り上がって、「行こう行こう!!」状態
この時はまだ、なんでそんなに行きたがるのかいまいちわかりませんでしたが、同僚がこんなに行きたがっているから、まあ、手伝うかーくらいの気持ちでこの企画は走り出しました。
90人乗りのビックバスを貸し切っていくんだ!!とノリノリの同僚(うちのサイエンスクラブは100人生徒が所属しています)
同僚はバス会社に電話番号を探し、電話をかけました
学費もギリギリ払えるかの生徒もいる中で、本当にそんな人数集まるのか、、
「生徒の親にレターを発行してお金を渡してもらわないといけないんだ!」
同僚はレターをwordで作ってきて、patronの僕はそこにサインをしました(させられました)。
これを前学期の終わり、生徒が家に帰る前に配り、今学期にお金を親からもらってくるように指示しました。
今学期が始まり、同僚は水力発電所にアポ取りに、また別の同僚はバスの予約をしに行くなど仕事を分担しながら進めていきました。
僕はお金集め係(同僚がお金管理したがらなかったので)
4800クワチャ(日本円で700円くらい)を、各生徒から集めました
初日に払えた子はほんの数人。どうやら親がStudy Tripなんて本当にあるのかと懐疑的な家庭が多かったよう。そして、4800クワチャは、マラウィの人にとっては結構な大金です。
お金を払えた生徒は結局、90人の予想が、40人になりました。
やっぱりみんな現金ないわなー、マラウィだもん。それでも、かなり集まった方だと思います。
そして迎えたStudy Trip前日、同僚と生徒たちを交えたミーティングを行い、集合時間を確認
同僚「6時半集合、7時出発だ!!」
(大丈夫かな、、絶対遅れると思うけど、、)
生徒たちは明日が楽しみでしょうがない様子。
女の子たちはみんなのお弁当準備の為、朝4時から準備となりました。
マラウィでは、ご飯の準備は女の子の仕事!となってます
今回のStudy Tripには、3人の協力隊の仲間が参加してくれました!
夜はもちろん協力隊メンバーみんなでご飯を食べました。同じ任国で汗を流す仲間とのこうした時間は本当に楽しい。僕はここ数日の疲れのせいかテンションがおかしいと言われてしまいましたが、、
迎えたStudy Trip当日。天気良し(まあ乾季なんで雨なんてないんですけど)
しかし、、まさかの二日酔い。。笑
昨日の夕食会で2本しかビールを飲んでなかったのに、、やっぱ疲れてたかな、、
それでも気を引き締めて、日本人らしく6時半に集合場所に到着!!
やっぱり誰もいない!!先生もいない!!
まあ、期待してなかったけど!!笑
1時間ほどして女の子たち&お昼ご飯到着
こちら本日のお昼ご飯。
バケツいっぱいの白米x2と小バケツの中のトマトソース、ここには写っていないけどゆで卵 です。準備してくれた同僚のカセコ先生と女の子たちには感謝です。
ようやくバス到着。
結局この後、2台じゃ乗り切らないと分かりさらにもう一台を呼ぶ。(なぜ前日までに気づけなかったのか笑)
こんな感じでマラウィらしく、結局2時間遅れでStudy Trip スタート!!
僕は、教えている1年生と一緒のバスに乗りました。
バスの中の生徒たちは嬉しくってテンションMAX
生徒たちの大声の歌をBGMに(二日酔いの頭にガンガンきました笑)、バスは水力発電所に向かいます
そして走ること1時間、無事水力発電所に到着!!
生徒はずっと歌い続けていました
Visitor用の羽織?とヘルメットを装着し、見学がスタート!
生徒たち、一生懸命メモを取る、えらいえらい
教え子のエニファとウェジ。なにやら楽しそうな様子
一緒になって見入るコバ先
この水力発電所はマラウィ南部のほぼ全域の電力を賄っているそうで、乾季の終わり(11月ごろ)には水がなくなって発電ができなくなり、みんなおなじみ停電の原因はコイツです。
ドイツ出資で建てられ、マラウィアンによって割と管理されているこの水力発電所の見学は、決壊しないかどきどきでした
見学後お昼ご飯を食べ
次の目的地であるマラウィ最大の都市、ブランタイヤへ!
初めてブランタイヤへ行く生徒が半分くらいはいたようで
車の多さに戸惑い気味の生徒たち、まるで田舎っ子が東京に出てきた様子
ブランタイヤへ来た目的はこちら!
マラウィの東大(といったら語弊がありますが)マラウィ大学の工学部です!!
でもさすが、図書館で黙々と勉強をしていた大学生たちは優秀そうでした。
大学キャンパスに興味津々の生徒たち
何かしら、彼らのモチベーションアップに繋がったらいいなと思います。
大学を見学して、学校に着いたのは夜の8時半。
到着した時は、帰りを待ってた友達たちが駆け寄ってきて、抱き合って喜んでました 心配してたのかな?と可愛い側面も見れてほっこりしました
帰ってきてから知ったのですが、同僚はこの規模のスタディートリップをやったことなんて無かったそうです笑
それでよーあんな堂々と、Study Tripはできる的な発言できたなと思いますが笑
ということで、同僚にとっては初めての事が多かった今回の企画でした。朝のバスの事や、マラウィ大学での待ち時間も、今思えばしょうがない事だったのかなと思います。 しかし、同僚は非常に一生懸命やってくれたと思います。レターを水力発電所に取りに行ったのも、バス会社に行って交渉したのも、同僚です。僕がやったのは、お金集めと大まかなマネジメントくらいです。
全てのバスが到着し、無事この企画が終わった後には、同僚達はやり切った感が顔に現れてたと思います。初めての事でしたからね、 早速、次はジュースの工場だと張り切っていました笑
正直、僕はこのスタディートリップに対して意味を感じてない部分が多かったです。同僚がやたらやりたがってるから、ちょっとめんどそうやけど手伝うかくらいの気持ちでした。サイエンスクラブの立ち上げも、同じような気持ちでした。
しかし、今思えば、それがマネジメントもよく分からんし、 study Tripなんて企画した事ない彼らにとっては、大変で、憧れで、ちょっとできるかわからんけどやってみたいことだったのかなと思います。
日本人的な感覚でいえば、2泊3日の修学旅行に慣れていますし、これくらいのStudy Tripなんてそこまで大変じゃないと思ってしまいます。また、テレビや洗練された教材に触れてきた日本人には水力発電所もなんとなく想像ついてしまう部分が多いかと思います。
しかし、テレビも全員が持っているわけではない、教科書もわかりにくいマラウィでは想像がつかない部分が多く、未知なるものに興味が大きく湧くのかなと思いました。そして、現物をこの目で見ることは、情報に多く触れているかにかかわらず大切なことだなと、今回の企画を通して思いました。
また、生徒達にとっても、こんなことは初めてだっただろうし あれだけ大はしゃぎしてた理由も分かった気がします
僕は求めているレベルが高すぎるのかなと、感じた1日でした。
サイエンスクラブの内容ももっとレベルの高いものの方がいいんじゃないか?Study Tripももっときっちりやった方がいいんじゃないか?と求めようと思えばきりがないですが、同僚のやりたいとを手伝って、一緒にやって行くだけで、協力隊としては十分なのかな。彼らのやりたい事は、それで一生懸命で、日本人的の感覚でいけば「ゆるーく、楽しみながら」進めていければいいのかなと思いました。
実際、生徒100人規模のサイエンスクラブを持っていて毎週Activityをしている学校は聞いたことがありませんし、バスを貸し切って100km離れた町にStudy Tripに行った学校も聞いたことがありません。
マラウィ大学で出会った人に、「Balaka Secondary SchoolのStudy Tripだよ」と説明したらものすごくびっくりした顔をされたのは、そんなことする学校がほとんどないからなのでしょう。
僕が帰ってからも、サイエンスクラブが潰れないようにするにはどうしたらいいのか?と自問自答を繰り返す毎日で、答えを探し回りながらですが、サイエンスクラブをこれからも続けていこうと思います。
最後になりましたが、同行してくださった三人の協力隊の皆様、どうもありがとうございました!!生徒たちもたくさんの外国の先生が来てくれてとても喜んでいたと思います!!
理数科分科会で行ったワークショップに、日頃の授業準備の様子、マラウィの卒業式の様子など、最近書きたいことがいっぱいありますが、なかなか時間が取れないのがもどかしい、、
次回も宜しくお願いします!